歯を抜かない歯医者はいい歯医者?
こんにちは!ようやく秋めいた季節になりましたね。
さて、巷でよく“いい歯医者さんは、歯を抜かない・削らない”という事を耳にしますが、なにがなんでも自分の歯を残す歯医者さんはいい歯医者さんなのでしょうか?
まず、昨今の歯科治療コンセプトはMI(Minimal Intervention)といって、歯を削る量を最小限に抑え、歯に加わる侵襲をできる限り少なくするという考えが土台にあります。
なので、大前提として歯科医師は残せる歯を最大限の努力で温存し、患者さん自身の歯をなるべく残していくという事を念頭に治療をします。
しかし残念ながら、どんな状態の歯も残すことがお口の健康のため、というのは間違っています。細菌感染した歯をそのまま残すことで、他の健康な歯を支えている骨にまで影響が出て、なし崩し的に歯が悪くなる・・・という事もあるのです。ぐらぐらになった歯を残すことで、痛みでその部分で噛めなくなり、他の歯にも負担がかかってくることもあります。
もちろん、削ったり、自分の歯を抜いてインプラントにしたり・・ということはなるべく避けたい!という方がほとんどだと思います。
当院でも、痛みや腫れがなければ、ぐらぐらに揺れている歯でも、ほかの歯とつなげて固定するような方法をとって歯を残していくことはよくあります。
大切なのは、一本一本の歯だけを診るのでなく、虫歯・歯周病・噛み合わせの観点から、お口全体を診ること、機能や健康を良くするための治療法をしっかり考えることです。
私たちは、患者さんのライフステージにあった最良の治療方法を提案することを心がけていますが、問題の歯を抜く、または抜かないで残すことで、結果的にお口全体の機能がどうなっていくか、診断をし、患者さんに納得してもらった上で治療をしていきたいと思っています。
患者さんが、生涯なるべく自分の歯で美味しくご飯が食べれるように、スタッフ一同研鑽を重ねていますので、お悩みのことは何でもご相談くださいね^^